そんな家庭菜園の土作りに関する疑問にお答えします。
サッカーグランドほどの畑で家庭菜園を趣味にしているセーチ(@DIY_se_chi)です。
- 良い土の条件
- 野菜を育てる肥料について
- 土作りをするなら揃えたい道具
今回は、土作りの要になる肥料について、初心者でも簡単にできる畑の土作りと必要な道具についてご紹介します。
良い土の条件
土作りはおいしい野菜を育てるとても重要な工程です。
初心者の方は、よい土作りの基本の4点を押さえましょう。
・根が十分に張れる深さ・土の硬さであること
・通気性と排水性が良いこと
・水持ちが良い
・適度な酸度であること
この4つ条件が揃えば、病気や害虫の被害にあうことも少なくなります。
土の固さは、少し水を含ませて手で握り、指で軽く土を押して、ほろほろと崩れてくればよい土です。
土の酸度は酸度測定液で簡単に調べることができるので、事前に確認しておきましょう!
育てる野菜によって、深さや肥料のバランスを変えたり、土の酸度を変える必要があるので、育てる野菜に合わせて土も作る必要があるんです。
野菜を育てる肥料について
おいしく旨みがたっぷりの野菜を作る上で、肥料選びは欠かせません。
農家さんは、その土地にあった土や肥料を選んで土作りを行います。
肥料の3要素と呼ばれる成分は、「窒素(N)・リン酸(P)・カリ(K)」のこの3つです。
他にカルシウム、マグネシウムを加えると肥料の五大要素となります。
土や育てる野菜によって、肥料を分けるのは、この成分の配合が違うからなんです!
・窒素(N)の働き
主に植物を大きく生長させる作用があり、特に葉を大きくするため葉肥(はごえ)と言われています。過剰に与えると、植物体が徒長し、軟弱になるため病虫害に侵されやすくなります。
・リン酸(P)の働き
リン酸は、花肥(はなごえ)または実肥(みごえ)と言われ、その名の通り「花」や「トマト」などの実を肥やす働きがあります。
・カリウム(K)の働き
主に根の発育に関係するため根肥(ねごえ)といわれます。
「おいしい野菜を作るために肥料を選ぼう!」と思い、いざホームセンターに行くと様々な肥料が販売されていて、どれを買っていいか分からないと思います。
これから始める方のために、土作りによく使われる一般的な3種類の肥料についてご説明します。
有機質肥料
家畜のふんや米ぬか、葉っぱや野菜など自然由来のものを原料とした肥料です。
よく使われる有機質肥料をいくつかご紹介します。
「腐葉土」(ふようど)
「腐葉土」は自然の中で作られる理想の土!
広葉樹の落ち葉を発酵させたもので、通気性や保水力が高く使いやすい素材です。
主に、「土の改良材」としての役割で、痩せこけた土を植物の育つように、環境を良くし、栄養を行き渡らせてくれるのが「腐葉土」です。
栄養的には「堆肥」の方が沢山ありますが、「腐葉土」が持つ「保水性」「通気性」によって栄養を蓄える力を備えているというのが「腐葉土」の魅力と言えます。
土が乾き固くなっていて、これ土ヤバくない?と感じたら腐葉土を使った方がいいです。
「堆肥」(たいひ)
堆肥とは、家畜のふんや落ち葉、木の皮などの有機物を、微生物の力で分解・発酵させてつくる、土壌改良のための資材で牛ふん、馬ふん、鶏ふんなどがあります。
植物に直接栄養分を与える効果はありませんが、栽培前の土に混ぜることで土をフカフカにしてくれます。微生物たちが有機物を分解することで土がフカフカになります。
土がフカフカになると、水や空気が通る隙間ができるので、野菜や植物の根がしっかりと張り、水や栄養分の吸収が良くなります。吸収が良い分、野菜や植物にとっては理想的な土になりますね。
無機質肥料(化学肥料)
無機質肥料は化学的に合成して作られた肥料で、化学肥料とも呼ばれています。
三要素(窒素(N)・りん(P)・カリウム(K))の1種類を含有しているものを単肥といい、2種類以上含有するものを複合肥料といいます。
植物に合った成分のみを配合しているため、用途に合った肥料を選ぶことができます。
水に溶けやすい性質なので有機質肥料に比べて、効き目も早く、効き目を調節できることがメリットです。
あと、肥料のような臭いもないのもいいですね。
長時間、無機肥料を使い続けると、土の環境が悪くなり、土自体がやせてきてしまうので、注意してくださいね。
土作りをするなら揃えたい道具
土作りを行う上で、様々な道具を揃えないと!と意気込んで、たくさんの道具を揃えても、実際に使う道具、あまり使わない道具と限られてくるはずです。
初心者の方がまずは揃えるべき必須の道具をご紹介します。
土を耕す前の検査に|土壌酸度計
酸度測定器はホームセンターやネットでも購入することができます。土の酸度を計測する際には必須の道具なので準備しておきましょう。
シンワの製品はAmazonレビューで4.2と高評価の酸度計です。
土も場所によって酸度がかわるので、この酸度計を数か所さしてみて、酸度が均一な土にしましょう。
土作りをするなら必須|シャベル
先の尖ったシャベルは土を耕すときの必須アイテムで、土の中に深く埋まった根菜などを収穫するときにも使えるので便利です
耕したあとの畝作りに|鍬(くわ)
鍬は畝作り(うねづくり)など土の手入れに必要で、土を耕すときにも使えます。
土ならしレーキなどは軽くて使いやすいので、重宝しますよ。
野菜の収穫にも使える|スコップ
スコップは細かい部分の土ならしにも使え、野菜の収穫時にも使えるため1つは持っておくとよいでしょう。
土の表面を平らにして育てやすくしよう|アメリカンレーキ
アメリカンレーキは浅く耕したり、土の表面を平らにするときに使います。特に土作りの地ならしにはあったら便利です。
畑の土作りの手順
おいしい野菜を作る基本となる土作りの手順についてご紹介します。
畑を耕し、野菜を育てるための環境を整えるようにしましょう。
工程①草を抜く
まず雑草を抜くことから始めましょう。
根が残っていると、しぶとくそこから生えてくることがありますので注意して行いましょう。
工程②小石や枝などの異物を取り除く
地面の中に石などの異物が混ざると、根の生育を阻害してしまいます。
耕すと土が固まり石のようになるので、それも取り除きましょう。
工程③土を掘り起こす
硬い土のまま野菜を育てようとすると、栄養が行き届かず形が悪かったり、おいしくなかったりと残念な結果になってしまいます。
土を耕すことで空気が入り、通気性が良く水はけが良いフカフカの土にすることができます。
硬い土を柔らかく蘇らせるに、生えている雑草や土に混ざっている小石を取り除く必要があるのです。
また、以前野菜を育てていた畑の場合、昔の根が残っている場合があるので、土を掘り起こしながら古い根も取り除きましょう。
掘り起こしているとミミズや幼虫が出てくることもあります。少しかわいそうですが虫も取り除き、他の場所に移してあげましょう。
スコップが土に隠れるくらいを目安に掘り起こしましょう。おおよそ30cmほどです。
体力をかなり使いますが、収穫の出来が大きく変わるので、くじけず頑張ってください。
工程④土の酸度を調べる
日本は雨が多く、土が酸性に偏ってしまいます。酸度が高すぎると野菜が育ちにくくなるので、事前に酸度計で土のpHを測っておきましょう。
育てたい野菜よりも酸度が高い時は石灰を撒いて酸度を中和させることができます。
工程⑤堆肥・肥料を入れる
堆肥・肥料を入れて土のコンディションを整えましょう。
安定して品質のよい野菜を継続して収穫するためには、有機物を土に混ぜ込むことが必要になります。
石灰や堆肥はこの段階で土に混ぜることで、理想の土に仕上げることができます。
肥料を投入したら、最後に鍬を使って土全体を混ぜあわせます。シャベルだけだと、大きな土の塊なども見受けられますが、鍬を使って土の粒子を小さくすることで土をフカフカにすることができ、根に水や栄養素、酸素を送り込むことができます。
工程⑥畝(うね)を作る
畝とは、土を盛り上げて作る部分を指し、野菜を育てる場所です。
畝を作ることで、野菜の根が伸びやすく、排水もよくなるため、野菜作りには欠かせません。
地面をならし、それからスコップやクワを使って盛り上げていきましょう。東西を畝で結ぶように作るのが一般的です。
高さは大体5cm~10cmか20cm~30cmと作る作物によって変えます。
最後に野菜を植える箇所を平らに整えれば完成です。
耕運機や管理機を使うと簡単
畑が広い場合は、耕運機や管理機などがあった方がいいです。
農機具というと大型なイメージがありますが、Amazonや楽天でミニタイプの耕運機・管理機が売ってます。
おすすめの耕運機
耕すのに5~6時間かかっているなら電動耕運機を使いましょう。
リョービの耕運機なら音も小さく都心部でも使えます。
初心者にも使いやすいのでおすすめです。
畑で家庭菜園初心者でも美味しい野菜を育てれる!
マンションやアパートにお住まいの方は、畑での家庭菜園に憧れていても、ベランダ菜園くらしかできないと思います。
そんな方の為のサービス「レンタル畑」があります。
詳しくは上の記事でまとめてますので、覗いてほしいんですが、レンタル畑といっても、広さや場所など会社によって違うので見てみてください。
『シェア畑』で作れる野菜
期待が高まった『シェア畑』ですが、どんな野菜を作ることができるのでしょう。
どうせなら、ベランダ菜園では難しい野菜を育ててみたいですよね。
春・夏
・トマト・ナス・ピーマン・きゅうり・とうもろこし・インゲン・枝豆・にんじん・カブ・スイカ・オクラ
参照:シェア畑
秋・冬
・白菜・キャベツ・いちご・茎ブロッコリー・大根・ルッコラ・落花生・玉ねぎ・ナバナ
参照:シェア畑
まとめ
畑での家庭菜園の基本になる、土作りについて説明しました。野菜は土から!
しっかり土作りができていれば、おいしい野菜を育てることができます。
一度作り方を覚えてしまえば、作物にわけて肥料を変えてレベルアップしていきましょう!
道具や肥料は近所のホームセンターや楽天・Amazonで簡単に揃えられるので、軽い気持ちで土作りを始めてみてください。