福岡と大阪の自宅をセルフリノベーションしながら2拠点生活しているセーチ(@DIY_se_chi)です。
福井県の築55年旧耐震の空き家を新耐震にリノベーションするシリーズ。
前回(#8)は床下に潜って白アリ対策と湿気対策を施工しました。
前回の記事はコチラ
今回(#9)は解体した壁に「筋交い」を入れて金物で固定し耐震補強をします。
耐震補強する前に床を作って作業できる環境にする
前回1級建築士の先生から耐震補強プランを確定してもらったので、今回は頂いた図面通りに耐震補強(筋交い)を入れていきます。
1階と2階合わせて15ヵ所程筋交いを入れる必要があるので、まずは2階の壁から作業に入りたいと思います。
まずは作業がしやすいように、解体で空いた床と押入れの床を塞ぎます。
ここは床の間があった場所はクローゼットに変更予定なので床を解体した状態。
床を作り直す時に外すので四隅だけ固定して動かないようにします。
移動が多い2階廊下も合板を敷いてビスで固定しておきます。
耐震補強専用金物の種類
筋交いと柱を固定する金具は指定された物を使います。
取り付けた筋交いと柱を固定する「リベロⅡ」
金物を固定するビスは指定の物になっています。(付属しています)
「リベロⅡ」で筋交いを固定するだけでは、力の加わり方で柱が抜ける可能性があるので、「リベロⅡ」を取り付けた柱には「シナ―コーナー」を取り付けます。
(筋交いだけでは強度基準を満たすことはできないので、こちらもセットで使用します)
耐震金具は何でもOKというわけでは無く、金具ごとに強度があり耐震補強は金具含めて計算されているので取り扱いには注意が必要です。
「筋交い」を入れる壁の対角線サイズを如意棒で測る
筋交いは壁に対して斜めにはめ込みます。
1カ所ずつ壁の大きさが違うので、角の角度を出すのが大変難しいです。
そこで使用するのが、Tajimaの「パーフェクトスーパー如意棒」
13尺(約4メートル)の筋交いにも対応している「筋交い用定規」です。
伸縮長:1.64m~4.10mあるので脚立無しでもセットできます。
対角の長さと角の角度が取れたら、角がズレないように外して45mm × 90mmの木材に印を付けカットします。
(90mmの中心を測り線を引き、そこに如意棒の角を合わせてカットします)
大工さんが施工する様子を見て、取り付け方を学びます。
取り付ける工程がわかったので、釘の切除や如意棒で壁の対角線を測り筋交いをカット。
筋交いを入れたらビスで固定、 耐震用金具を取り付けていきます。
ビス穴が四角なので、ビットも専用の物を用意します。
壁が邪魔で内側から固定できないので、先に金具を筋交いに固定します
金物を取り付けた筋交いを壁にはめ込み、金物を柱に固定。
正確にカットして取り付ける必要があるので、1カ所取り付けるだけでけっこう時間が掛かりました。
同じ要領で1階も筋交いを固定していきます。
リベロⅡを取り付けた柱にシナーコーナーを取り付けます。
シナ―コーナーの専用ビスはとにかく長いので打ち込むのが大変でした。
幅が限られている箇所の「筋交い」は、クロスさせるように取り付けています。
こちらも指定の金具で固定します。
1階の壁にも筋交いを入れて金物で耐震補強
1階の壁にも同じように筋交いを入れて補強します。
1階は両面から金物を固定できるので、2階より簡単に取り付けることができました。
(インパクトドライバーを使ってもビスを打ち込むのに力が必要で握力が無くなりました)
如意棒を取り外す時に角の黄色い部分がズレると、角に入らなくなるのでズレないように慎重に外します。
金物を付ける前に動かないよう筋交いをビスで固定。
1階は取り付ける箇所が多いので、兎に角時間がかかりました。
取り付けた筋交いと金具は、後日1級建築士の先生と現場監督の方が確認をして写真で施工状況を記録します。
そのチェック段階で問題が見つかれば修正することになります。
チェックが終わる前に壁を貼ってしまうと、金具の施工状態が確認できなくなるので確認が取れるまでは壁を作ることはできません。
スケジュールを調整してチェックする日程が決まるまでは、他の作業を進めておきます。(床を作る作業など)
大工さんは図面を見て筋交いの設置場所を再確認。
後日施工する耐震壁の位置もチェックしています。
※作業風景を動画にまとめています。
作業を進めていると既存の筋交いがあることが分かり、解体する場所が増えることになりそうです。
耐震数値が変わるので、1級建築士の先生と相談しながら合板の耐震壁の箇所を減らしたりするかもしれません。
どちらにしろ、筋交いの施工確認が終わるまでは壁を触れないので、次回は2階の床を作りたいと思います。
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