築55年空き家を耐震調査して補強プランを練る!【旧耐震の空き家】#7

スポンサーリンク

福岡と大阪の自宅をセルフリノベーションしながら2拠点生活しているセーチ(@DIY_se_chi)です。

福井県の旧耐震の空き家を新耐震にリノベーションするシリーズ。

前回(#5.6)では室内の解体作業をし、ほぼほぼスケルトン状態までもっていきました。

前回の記事はコチラ

今回は(#7)は解体した状態の家を1級建築士の先生と確認し耐震調査を行います。

補強すべき箇所と必要な強度などを数字で確認しながら進めていき、住みやすい間取りに近づけていきたいと思います。

解体後の状態を確認

2022年の2月の段階で仮の耐震補強プランを頂いていたので、先生が来る前に解体後の状態を観ながら一通り目を通しておきます。

1階だけでなく2階も解体済みなので、筋交いの場所や耐震壁の場所を確認しにいきました。

1級建築士の先生と耐震補強プランの打ち合わせ

仮の耐震プラン図面と耐震壁の数値について資料を頂きました。

目安として、筋交いをいれる場所と入れるかもしれない場所を想定し、合計数値が評点の1.00を超えるように図面に落としているそうです。

横向きがX方向、縦向きがY方向として、縦向き横向きの両方の強度が評点1.00を超えれば、耐震基準をクリアしたということになります。

現状だとまったく足りていないので、筋交いが入っている場所+耐震壁を設置する場所を想定し1.00の評点を超えるような補強プランになっています。

今回の事前確認で、筋交いを入れる場所や耐震壁にできる場所を確定させ、改めて耐震強度を再計算し、基準をクリアできるか判断するそうです。

筋交いを入れずに耐力を確保する場所には合板を張って耐力壁にします。

耐力壁は張り方によって耐力が変わるので、指定の張り方を数値に落とした図面があります。

ざっくり簡単にまとめると、「大壁」と「真壁」の2種類があり、柱の外に合板を固定するか内に固定するかの違いです。

真壁は柱の内側に合板を固定する受けを取り付けて耐力壁にする方法で、柱の面(つら)に合わせて壁を作れるので壁がふけることなく収めることができます(出っ張らない)

今までの経験があるので、言っている意味が分かりますが何も知らない人が聞くと 「面材を打ってる」「受け材」「仕上げがふける」など、何言ってるのか分からないだろうなと思いました。

大壁は釘だけで柱に固定するので、釘の強度で支えているだけになり真壁に比べると耐力が劣ります。

真壁は柱の中にはめ込む形なので、合板の強度で支えることになり真壁の方が強度が強い計算になるそうです。

旧耐震の物件は、梁や柱や筋交いが金物で固定されていないので、強度的には約2割ほど落ちる計算になります。

2割も耐震強度が落ちると、その分筋交いを追加したり耐震壁を取り付けないといけなくなるので金物は必須で取り付けます。

仕上がりの兼ね合いもあるので、真壁・大壁の判断は大工さんにしてもらい、筋交いを入れれる箇所はなるべく入れたいと思っています。

筋交いは「45mm × 90mm」 サイズで計算しますが、一部30×90サイズがあったのでその分強度は下がります。(現在取り付けられている筋交いが若干細いようです)

梁から床下の土台まで合板で固定する箇所を確認しつつ、貼り方も確認します。

想定していた箇所に筋交いがなく驚いている先生。

現状より少しでも数値が落ちるとアウトなので、合板の耐力壁を追加することになりました。

もともとキッチンがあった場所は片方しか筋交いが入っていいないので、壁を解体してタスキになるよう追加します。(ここで追加の解体作業を依頼します。)

玄関側の何もする予定の無い壁は、大壁の耐震壁を取り付けることになりました。

洗面所の構造も確認。

トイレの背面にあった壁は筋交いが入っていなかったので、片筋だけとりつけることになりました。

1階はこれで終わり、2階も同じように確認します。

2階の筋交いは中途半端な位置で固定されていて、耐震補強になってないそうなので、一度解体して新しい筋交いに交換することになりました。

2階の調査も終了、これで数値を出し直してから再度確認します。

1級建築士の先生に1階の解体できる柱を確認

耐震調査が終わったので、1階の柱について質問をしました。

私が画像で触っている柱(床の間柱)は2階の梁を支える形になっているので、とってはダメな柱だそうです。

その隣の柱も、取り付け方を見ると外さない方がいいそうなので、2本とも残すことになりました。

さらに横の柱と画像右側の柱(リビング側)は外しても問題ないそうです。

一番気になっていたリビング側の柱は、既存の梁だけでは強度が足りないので補強が必須のようです。

元ある梁に角材を添えるように正しい方法で追加すれば問題ないと聞き、この柱が抜けるかどうかで間取りが変わるのでとりあえず抜けるということに安心しました。

1本梁の下に梁を追加して合板で挟み込むように固定、受金物が合うなら追加する角材は受金物で固定でも良いそうです。(その方が安心)

そうすれば合わせ梁になり、一体物として見れるとのこと。ここら辺は大工さんと確認してもらいながら進めたいと思います。

床柱は2本残す形になったので、これでリビングキッチンの配置を考えなおします。

修正した耐震補強プランを大工さん含めて確認

前回の耐震補強で確定した箇所を再計算し、図面に落としてもらいました。

今回は大工さんも含め、耐震補強の足りなかった方向と施工方法の確認をしていきます。

既存の筋交いでも、切欠いている物は全部交換が必要とのことなので、かなりの数の筋交いを入れることになります。

この打ち合わせ後に確定した図面を貰い、それに沿って耐震補強をおこないます。

使う金物の指定もあるそうなので、どういった物を準備するか楽しみです。

※ここまでの作業風景を動画にまとめています。

次回、床下のシロアリ対策や湿気対策を行ってから耐震施工に入っていきます。

 

次の記事>>築55年の床下に潜る!白アリ対策と湿気対策【旧耐震の空き家】#8

床下に潜って白アリ対策と湿気対策

築55年の床下に潜る!白アリ対策と湿気対策【旧耐震の空き家】#8

2022年5月24日

 

前の記事>>解体終了!和室の床・壁・天井を撤去|お風呂に洗面台解体作業【旧耐震の空き家】#5#6

解体終了!和室の床・壁・天井を撤去|お風呂に洗面台解体作業【旧耐震の空き家】#5#6

2022年5月7日

 

 

スポンサーリンク