築40年を超える2件の物件をセルフリノベーションしながら生活しているセーチ(@DIY_se_chi)です。
実家が所有してるマンションの1室をセルフリノベーションして、家族で使えるようにするまでの作業内容をお伝えする【中古マンションDIY】シリーズ。
#17から天井作りに入っていきます。
#4あたりで、天井は骨組みだけ残して解体しました。
このまま施工できれば楽で良いのですが、和室だった天井は骨組みが少なく野縁を追加しないといけません。
また、部屋を区切ってた壁があった場所の補強も入れないといけません。
今回は、そんな天井の骨組み作りのお話です。
天井の状況を確認
天井は「梁→吊木→野縁受け→野縁→石膏ボード→仕上材」の順番で作っていくのですが、今回はマンションなので梁はコンクリートが代役しています。
吊木はコンクリートから6ヵ所金具が出ており、その金具に野縁受けが固定されています。
さらに、野縁受けに野縁が固定されている状況なのですが、この野縁の本数が少ないので、このままでは石膏ボードを固定できません。
なので石膏ボードを固定しやすいように野縁を追加していきます。
部屋を区切っていた壁があった場所。
壁が無くなったことで、少し垂れ下がっています。
どうしようか考えていたら、天井に木材が埋め込まれていることに気付きました。
この木に木材が固定されているので、ここを基準に木材を間に追加して、下から天井に固定されている木材にビス止めしようと思います。
天井の高さを合わせる為に、さらに横からビスで固定しようと思います。
和室だった天井に野縁を追加する
天井の状態が分かったので施工に入っていきます。
和室だった天井に野縁を追加していきます。
まずは部屋を囲むように骨組みが欲しいのですが、和室の1ヵ所の枠がないので取り付けます。
隣の天井の高さを合わせる為に測っています。
追加する枠の長さを測ってカットします。
そのままスッポリと固定できればいいのですが、木の厚みが微妙に違うのと、釘が飛び出しているので端の釘と木を「マルチツール」で切断します。
隣の天井の高さと合わせたいので、天井からの距離を測って印をつけます。
印に合わせて木材をビス止めします。
※あらかじめ石膏ボード裏の木材位置に印付けしていたので、そこに合わせてビスを打っています。
すでに固定されている野縁の大きさを測ります。
縦に42mm、横に30mmです。
準備している木材は45mm×30mmなので、同じ向きに野縁を取り付けようとすると、高さが微妙に合いません。
野縁を横向きに固定する場合を確認。
もともと壁があった場所を跨ぐように石膏ボードを付けたいので、野縁を横向きに付ける場合、こんな感じになります。
本来は野縁受けに野縁を固定したい所ですが、もともと和室だった部屋と洋室だった部屋の野縁の位置がズレていることを考慮して、あえて横向きに固定することにしました。(野縁の間に野縁を固定する形になります)
強度的に大丈夫かなと考えましたが、隣の洋室だった部屋がこの作りで30年大丈夫だったので問題ないと判断しました。
両サイドにビスを2ヵ所ずつ固定して野縁を追加していきます。
この野縁の位置がズレると石膏ボードを固定する時、悲惨なことになるので、都度確認しながら取り付けます。
固定する時は、1mm~2mm大き目にカットしてカナヅチで木を凹ませながら固定しました。
カナヅチで叩いた部分が圧縮されています。
この部分は、時間が立つと元に戻ってくるので、より頑丈に固定されることになります。
コッチ向きで石膏ボードを固定する場合は、野縁を既存の野縁の間に1列ずつ追加しないといけません。
さらに、石膏ボードの端が固定できるように野縁の間に野縁を追加する必要もありました。
コッチ向きの場合、部屋を跨ぐ部分の受けも無いです。
逆向きの場合、真ん中の野縁で丁度固定できます。
さらに、石膏ボード1回のカットで1列貼れることになるので、コッチ向きの方が楽だなと思い、今の形で野縁を追加しました。
残りの部屋も同じように取り付けていきます。
これで枠組み作りは完成です。
※ここまでの作業を動画にまとめています
天井に防音材と遮音材を入れて防音対策する
現状だと上の階で掃除機を掛けたり、子供が走ったりすると足音が結構聞こえたりします。
なので、少しでも生活音をカットする為に、天井も防音対策をします。
防音対策には壁にも施工したグラスウールを使います。
今回も40Kの気密を使いますが、厚みを40mmと厚くしました。
天井は(グラスウール|遮音シート|グラスウール|石膏ボード)という順番で施工します。
40mm厚のグラスウールを2重に重ねて遮音シートも挟み、石膏ボードを入れると4重構造になるので、かなりの防音効果になると思います。
まずは最初のグラスウールを入れていくのですが、天井のコンクリートから枠組み(野縁受け)まで約45mm~50mmなので40mm厚のグラスウールを用意しました。
ゆるゆるだとグラスウールを入れても落ちてきてしまうので、キツキツの状態でいれないといけません。
2mmほど大き目にカットしておきます。
野縁受けを基準に測ると、横幅が850mmでした。
大きいサイズで入れれば楽なのですが、野縁があるので天井枠に入るサイズで入れます。
天井枠でグラスウールを支えるような形になるようにしています。
斜めに差し込んで、野縁受けで挟まれつつ天井枠に乗せるイメージです。
配線がまとまっている部分はグラスウールが入らないので、グラスウールを少し削って入れました。
配線の集合地もグラスウールを切り抜いて入れています。
ダウンライトを設置する位置にはカッターで小さな穴を開けて配線を通しています。
※この作業には電気工事士の資格が必要です。
最後の1つは差し込めないので、折り曲げながら無理やり詰め込みました。
これで1層目の防音材施工は終わりです。
2層目の遮音材を施工する
遮音材に使うのは「MZ-10」遮音シートです。
厚さ1mmと前回使ったサンダムの遮音シートより薄いのでコレにしました。
一列いっきに貼り付けたい所ですが、さすがに難しそうなのである程度の長さに切って張っていきます。
遮音シートの横幅は940mm。
野縁とグラスウールの隙間に滑り込ませるように施工したいのですが、野縁受けの部分が引っかかって入りません。
940mm幅の遮音シートを縦半分に切って2回に分けて張ることにしました。
今度はうまい具合に、グラスウールと野縁の間に滑り込ませることができました。
滑り込ませただけでは、ずり落ちてしまうので野縁の重なっている部分にタッカーで固定します。
遮音シートの重なりあっている部分もタッカーで固定。
これを繰り返していきます。
さっきまで施工していた天井は野縁受けが横向きだったので、横向きに遮音シートを張りました。
この天井は野縁受けが縦向きなので、遮音シートも同じ向きに沿って張ります。
(野縁受けとクロスするように施工すると、野縁受けと野縁を固定している部分で詰まってしまうので、野縁受けと同じ向きで張っています)
遮音シートの重なり合う部分を意識しながらサイズを測って施工すると楽に張れます。
一通り張り終えたらキッチン側に移ります。
キッチン側も同じように1層目のグラスウールを入れて2層目に遮音シートを張ります。
全部屋分の遮音シートを張り終えたら、最後に3層目のグラスウールを入れます。
最後のグラスウールは野縁のサイズに合わせてキッチリ詰め込むように施工します。
少しでもゆるいと簡単に落ちてきてしまうので、少し大きめにカットして引っかかるように施工しました。
※ここまでの作業を動画にまとめています。
石膏ボードを天井に張る
天井だけで使う石膏ボードは30枚。
搬入するだけで一苦労です。
石膏ボードは、1枚あたり7㎏あります。
持ちやすい形の7㎏であれば、なんとかなりそうですが、1820mm×910mmmの平べったい形なので1人で張るには、なかなか苦労します。
そこで、2メートル脚立に空き箱を縛り付け、補助役として使います。
石膏ボードの片側を、脚立と天井の間に滑り込ませるようにし、支えてもらいます。(天井と箱の間にグラスウールを挟んでます)
片手で支えながらビス止めはできませんが、この方法であれば1人でも張ることができます。
※1人で天井を張れるバネ付きの道具があるので、購入するのも手だと思います。
部屋の中心側から固定すると、壁側が引っかかってしまい上がりません。
たわんだ分少しズレたみたいです。
一度外してやり直します。
今度は補助の脚立を壁側でなく、反対側に持ってきて固定します。
これなら、壁側をピッタリ合わせればズレることはないです。
野縁にビス止めをする際は、レーザー墨出し器を使います。
野縁が均等についていれば、石膏ボードに印をつけておけビス止めできますが、今回は野縁の間隔が均等ではないのでレーザー墨出し器を使いました。
照明配線の位置に穴を開ける
ダクトレール照明やダウンライト照明の配線を通す穴を開けておきます。
石膏ボードの表面に印をつけると張り付ける時、左右が反対になりややこしいので裏面に印をつけています。
ダウンライト照明の穴はマルチツールを使ってカット。(ダクトレール照明の穴をインパクトドライバーで開けました)
表面に印をつけると左右反転してしまう可能性があるので裏面に印をつけて穴あけしてます。
石膏ボードが向かい合う部分は斜めに面取り。
配線を通す時は結構キツイです。
配線を通したら同じように石膏ボードを天井に固定します。
この作業を繰り返し、全ての天井を石膏ボードで埋めたら防音天井の完成です。
DIYで生活音をカット!防音天井の完成
before:むき出しの天井。
after:吸音材と遮音材を詰めた、防音天井が完成。
窓を閉めて部屋の中にいると、「シーン」と無音の状態になりました。
これで、上の階のちょっとした生活音をカットできるので、音が気になるかもと思った方は防音施工やってみてください。
※ここまでの作業を動画にまとめています。
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