DIYで屋根の雨漏り修理をやってみた。修理方法や必要な道具や費用を公開。#3

屋根の雨漏り修理をDIY

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築40年の賃貸物件をセルフリノベーションしているセーチ(@DIY_se_chi)です。

前回の作業で天井を剥がし、雨漏り箇所を特定しました。

今回の作業は屋根と屋根裏の雨漏り箇所をDIYで修理する作業です。

業者の見積もりをとって断られたり、個人でできるのか不安なかの雨漏り修理の現実を知りました。

そんな雨漏りの修理について詳しく話していきます。

屋根の雨漏り修理はDIYでできるのか

まず屋根の修理を個人のDIYでできるものなのかという事ですが、できます。

雨漏りのレベルや種類にもよりますが、修理自体は可能です。

雨漏りしている屋根の様子

ネットで調べていると、「個人でやると余計酷くなるから、応急処置だけやって業者に頼もう!」

という情報が多いので個人でやるものではないという印象を持ちましたし、DIYでやっている情報がありませんでした。

雨漏りの原因の特定が難しいという点と、2次被害を防ぐ為なのかもしれませんが、今回のように明らかな雨漏りの箇所が特定できている場合はDIYでもなんとかDIYで修理できます。

古い家の雨漏り修理は業者によって断れるし見積もりが高い

屋根の上の作業は法律的に・・・という情報をみて、とりあえず見積もりを取ろうと思い電話しました。

地域の雨漏り修理業者に電話した所、「忙しいので他の業者を当たってください!」

「すぐに見てほしいわけではなく、いつでもいいんですが・・・」と伝えても「他の業者を当たってください!」

まさか断られるとは思っていませんでしたが、よく考えてみると築年数古い物件を修理して、他の所からも雨漏りしだしたなど、いちゃもん付けられたら商売にならないなと思い納得。

この家は築45年なので、断られても仕方ないですね。

全国対応の大手に電話した所、3日後に現地見積もりの対応をしてもらい、見積もりを出してもらいました。

雨漏り修理は10年単位での依頼になるので、その分料金も割高になってしまいます。

今回だして頂いた見積もりは、材料費込みで81,000円。屋根にシーリングを塗って雨漏りを防ぐという方法でした。

雨漏り修理業者の無料見積もり

雨漏り修理の見積もりは、屋根に上って現場を見ないことには出せません。
(見ずに出している業者は高く見積もっているか再修理前提で費用を取ってやろうとする業者の可能性もあります!)

今回は天井を壊して、屋根裏からハリガネを通すことで雨漏り箇所を自分でも特定しましたが、雨りは水の流れで雨漏り箇所が変わるので、屋根裏の真上が原因ではない可能性もあり、なかなか見つからないこともあるそうです。

そんな時は、業者に雨漏り修理を依頼して目視調査をやってもらいましょう。

現地見積もりは無料なので、雨漏り箇所の特定してもらえるだけでも助かりますし、もしDIYでは修復不可能だとわかればそのままお願いもできますしね。

※目視調査以外に、散水調査や解体調査など調査方法別に料金がかかります。

ここまでは調査段階。次の項目から実際にDIY作業に取り掛かっていくお話になります。

屋根の雨漏り修理に必要なDIY道具について

屋根の雨漏り修理に必要なDIY道具

この家に関しては、屋根の棟あたりから、瓦2.3枚下まで傷んでいました。

なのでその面積分の雨漏り修理に必要なDIY道具を準備します。

  • 安全靴
  • ヘルメット
  • アスファルトルーフィング(防水シート)
  • シーリング(コーキング)
  • プライマー
  • 防水テープ

今回僕が使った道具類です。

詳しい使い方や使う順番は次で説明します。

屋根の雨漏り修理をする前に構造を理解しておこう

使う道具はわかりましたが、施工方法を理解するには屋根の作りを簡単に知らないといけません。

コンクリート屋根やトタン屋根などいろいろ種類がありますが、今回は瓦屋根について知識を入れました。

瓦屋根の作りは順番に

野地板→下葺き材(したぶきざい)→仕上げ材(瓦)です。

瓦屋根の作り

古い家になると防水シートなどの上等な物は無い時代なので、瓦の下に水を吸収する土(下葺き材)を敷いているわけです。

今回の物件もそれにあたるのですが、雨漏りしている箇所に防水シートを敷いて瓦を部分を取り換えることで雨漏りをDIYで修理できると思います。

屋根の雨漏り修理をDIYでやる方法

ここからは実際に雨漏り修理をした手順通りにお話します。

工程①:安全道具を身に着け雨漏り箇所を調査

安全道具を身に着け雨漏り箇所を調査

高所作業になるので、万が一に備えてヘルメットを装着。

靴もソール部分がゴムで滑り止めになっている安全靴を履いて作業に入りました。

築45年なので、屋根の塗装は剥げ落ち、所々に修繕の跡が見つかりました。

雨漏りしてる棟付近の瓦

今回の雨漏り箇所は屋根の一番上、棟の根本で発生しています。

コーキングで修理した後がある瓦

ここの瓦も割れており、コーキングで修理した後があるので以前も雨漏りしていた可能性がありますね。

コーキングの寿命が約10年なので、おそらく寿命がきたため欠損部で雨漏りしていたようです。

工程②:屋根上の雨漏り箇所の瓦を剥がして野地板の状態を確認

DIYで雨漏りを修理するために棟の瓦は取る

瓦をサッと剥がしたい所ですが、棟部分はガッチリ噛み合っていて瓦が取れません。

なので、棟の瓦から解体して順番に剥いでいきます。

外した棟の瓦の下から順番に瓦を外す 外した棟の瓦の下から順番に瓦を外す

棟部分を少し浮かせながら引っ張ると瓦が抜けました。

瓦の下にある下葺き材をチェック

瓦の下には下葺き材があるはずなのですが、無いですね・・・土があったらルーフィングを敷けないのではと心配していましたが大丈夫でした。

両サイドの瓦の下は、なんとか使えそうなので、1列縦に剥いでいくことにします。

瓦を一列に剥いでいく

一番上で雨漏りしていたので、水が伝って、瓦2枚当たりの野地板まで腐食していました。

工程③:屋根上の雨漏り箇所の野地板の上に防水シート(アスファルトルーフィング)を貼る

DIYで雨漏り箇所の野地板の上に敷く防水シート

田島ルーフィングが有名なので、田島ルーフィングを探しに来ましたが、ホームセンターにはノーマルのアスファルトルーフィングしか置いてませんでした。

アスファルトルーフィングの1ランク上の改質アスファルトルーフィングが欲しかったので、太陽印のアスファルトルーフィングを購入。

1M単位で購入できるので、とりあえず50㎝を2枚、100㎝を3枚購入しました。

100円高い改質アスファルトルーフィングの方が耐久年数が10年も長いので、100円ケチらずに改質アスファルトルーフィングを施工した方が費用対効果がいいと思います。

 

多めに準備した防水シートを持って雨漏り箇所に持っていく

どのくらいの大きさが必要なのか分からなかったので、とりあえず多めに準備しましたが、100㎝1枚と50㎝1枚で足りそうです。

防水シートを広げて大きさを確認

アスファルトルーフィング(防水シート)は20㎝重ねてタッカーで貼る

アスファルトルーフィングの黒線の目印部分

アスファルトルーフィングは屋根下から順番に貼っていきます。

そして、黒線の目印部分を重ねるように貼り合わせます。(20㎝は重ねる必要があるそうです)

DIYでアスファルトルーフィングを下から順番に貼っていく

こんな感じで順番に貼っていくことで、上から伝ってくる水が下に流れ落ちる仕組みになるんですね。

20㎝重ねながら下から貼れば、隙間から水が入ることもないですし安心です。

アスファルトルーフィングを両サイドの瓦を浮かせてから下に挟み込むように敷く

本来は野地板を張り替えた方がいいと思うのですが、一部だけ補強して瓦が浮いて他の場所で雨漏りが発生してしまうのでは、と不安だったのでそのままアスファルトルーフィングを貼ります。

両サイドの瓦を浮かせて、その下に挟み込むように敷いていきます。

アスファルトルーフィングはタッカーを使って野地板に固定する

アスファルトルーフィングはタッカーを使って野地板に固定する

固定は野地板にタッカーで貼り付けます。

シールタイプのアスファルトルーフィングもあるので、野地板がしっかりしる屋根はタッカーでも問題ないですが、不安がある場合はシールタイプを選ぶと良いと思います。

 

 

工程④:アスファルトルーフィング(防水シート)のつなぎ目は防水テープで固定

アスファルトルーフィング(防水シート)のつなぎ目は防水テープで固定

境目は防水テープで固定。これでどうあがいても水は入りようがないですね。

 

DIYでアスファルトルーフィングを敷いて下葺き材の処理完了

下葺き材の処理が終わりました。

雨漏りで腐食していた野地板は、完全に隠れてふさぐことができました。

工程⑤:アスファルトルーフィング(防水シート)の上に瓦を並べる

アスファルトルーフィング(防水シート)の上に瓦を並べる

瓦を基あった場所に戻します。

瓦がズレてしまうと、雨漏りの原因になるのでズレないように慎重に戻します。

旧工法の屋根の作りだったので釘で固定されていない瓦

旧工法では4枚に1枚釘で固定するだけで良かったらしく、今回はその工法のおかげで簡単雨漏り修理することができました。

棟用の瓦は大きさが違うので別で準備

棟用の瓦は大きさが違うので別で準備

瓦はホームセンターにも売っていますが、なかなか同じタイプの物は見つかりません。。。

同じ形の瓦を準備

今回はたまたま瓦を残しておいたので、それを使って修理していきます。

棟部分の瓦を差し込むようにはめる

棟部分は差し込むようにはめ込みます。

少しタイプ違ったのか、防水加工の位置がずれています。

ここはコーキングした後に防水テープで補強したいと思います。

工程⑥:雨漏りしていた箇所や隙間にコーキングする前に掃除

雨漏りしていた箇所や隙間にコーキングする前に掃除

おそらくアスファルトルーフィングと瓦を交換したことで雨漏りは治っていると思いますが

念のために不安な部分をコーキングしておきます。

雨漏り箇所をコーキングする前に砂ぼこりがびっしり付いているのでハケと雑巾で掃除

コーキングする前に、砂ぼこりがびっしり付いているので、ハケと雑巾で掃除。

雨漏り箇所をコーキングする前に砂ぼこりがびっしり付いているのでハケと雑巾で掃除

工程⑦:プライマーで下処理したらコーキングで雨漏り箇所を補修する

プライマーで下処理したらコーキングで雨漏り箇所を補修する

掃除が終わったら、コーキングが引っ付きやすいようにプライマーを吹きかけます。

雨漏り箇所に使うコーキングはシリコーンシーラント

コーキングはどこにでも販売されているシリコーンシーラント。

 

DIYで雨漏りしていた箇所にコーキングを塗る

雨漏りしていた箇所に一応塗っておきます。

最後に表面を整えたら雨漏り修理の完了です。

※防水テープ貼りました。

工程⑧:雨漏り修理用の道具を片付けてコーキングが乾いたら散水してチェック

雨漏り修理用の道具を片付けてコーキングが乾いたら散水してチェック

余った材料を屋根から降ろしたら水を掛けて雨漏りチェックします。※コーキングが十分に乾くまで1日待ちました。

屋根に散水して雨漏りしないか確認 屋根に散水して雨漏りしないか確認 部屋の中から屋根裏を見て雨漏りしてないか確認

水漏れしていないので、屋根の雨漏り修理は成功です。

屋根の雨漏り修理をDIYでやったら費用は3,000円でした

業者見積だと81,000円と言われました。

今回使った材料費は

  • コーキング  500円×2
  • 防水テープ  1,000円
  • アスファルトルーフィング 300円×2
  • プライマー  300円

約3,000円です。

ヘルメットや安全靴を入れても6,000円で屋根の雨漏り修理ができました

屋根の種類や雨漏りのレベルによっては、DIYでも雨漏り修理できる!

DIYで雨漏り修理した後の様子

築古の物件だったので屋根の固定がされていなかった点、平屋で足場を組まなくても良かった点、雨漏り箇所が明確に分かっていた点

などいくつかの条件が必要ですが、屋根の雨漏り修理はDIYでもできるという事が分かりました。

※作業内容を動画にまとめているので良かったらみてください

 

屋根の作りや材料など分からない事だらけで不安でしたが、なんとかうまく修理できて良かったです。

雨漏り修理は数十年に何回あるかも分からない作業なので、業者費用が高くなるのも分かります。(危険を伴いますし)

時間はあるけど、費用はかけたくないという方は雨漏り修理にチャレンジしてみてください。

 

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天井の骨組みをDIY!セルフリフォームでできる天井の作り方#4

2019年7月13日

 

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2019年6月30日

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